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11/26に開催された、Adobe AIR DayというAIR 2.0の新機能についてのイベントに参加しましたので、忘れないうちに、簡単にまとめておきたいと思います。
※ 考察が含まれていたり、一部漏れていたりする可能性はあります。。。

新機能の概要

OSとの更なる連携(ローカル機能の強化)

  • マスストレージデバイスへのアクセス
    マスストレージという表現が使われていました。デジカメやUSBメモリ等の今までアクセスできなかったデバイスにも、アクセスできるようになる。
  • ファイルを関連づいたアプリケーションで開く
    ファイルなどをAIRアプリから開く時に、関連づいているデフォルトのアプリケーションを起動して開くことができるようになる。
    例えば、.txt拡張子のファイルがメモ帳と関連づいている場合は、メモ帳で、その他のエディタと関連づいている場合には、そのエディタで開くといった感じです。
  • ネイティブプロセスの起動と相互通信
    .exeや、.appなどが起動でき、データのやり取りをすることができるようになる。
    ※ .batなどは起動できないという制限も残るようです。


ネットワーク機能の強化

  • サーバ機能の搭載(ソケット通信)
    同一ネットワーク内のAIRアプリ間で、P2P(などの通信)が可能になる。
  • リアルタイム連携
    ここはちょっと聞き漏らしちゃいましたが、オンラインチャットのようなものが、サーバを介さず、AIRアプリ間でできるようになるという感じだったと思います。

モバイル対応

  • モバイル固有の機能対応
    マルチタッチ、ジェスチャーなどに対応。Windows 7とMacのみ対応とか。これをモバイル対応と表現しているところに、Adobeさんの次の戦略(iPhone対応)が見え隠れしているように思いました。
    ※ 最後の質疑応答では、実際にそんな質問も出ていました。
  • パフォーマンス改善

WebKitのアップデート

  • HTML5、CSS3(一部)対応
  • JavaScriptパフォーマンス改善

etc・・・

と、言ったところでしょうか。

新機能を使ったデモンストレーション

続いて、各種新機能を使ったアプリなどのプレゼンが、いくつかありました。いずれも、非常に興味を引くものだったのですが、中でも、強化されたネットワークの新機能を使ったコミュニケーションツール、マルチタッチの新機能を使ったアプリ、Microphone APIに関するプレゼンの3つが気になりました。

ADOBE DEVELOPER CONNECTIONのブログにも、その内容がまとめられています。
AIR 2.0 ではじめるコミュニケーションツール Comm On AIR 2.0 | デベロッパーセンター
マルチタッチ機能を活用した AIR 2.0 アプリケーション Touch Viewer の紹介 | デベロッパーセンター
AIR 2.0 Microphone API | デベロッパーセンター

UDPの通信では、ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストの送信はできるようですが、受信はできないと言っていた気がします。受信するのはC#で作ったアプリを使っていたようです。

マルチタッチに関しては、回転と縮小/拡大は、今のところ同時にはできないようです。それと、プラットフォームによって発生するイベントに違いがあったりするようなので、マルチプラットフォーム、マルチデバイスのアプリを開発する際には、要注意です。

Microphone APIのプレゼンの中で、マイクに向かって「フォトショップ!」としゃべると、photoshopが起動するアプリについて、少し紹介がありましたが、単純にすごい!と思いました。ここまでくると音や振動に関する専門知識も必要そうです。

また、AIR 2.0の新機能というわけではありませんが、ADOBE AIR Contest 2009でGrand Prixをとられた方の特別セッションもありました。
ブログパーツデスクトップ | ブログパーツ対応 無料のデスクトップツール

どんなアプリかというと、公開されている各種ブログパーツを、AIRに搭載されているWebKitで描画して、デスクトップガジェットにしてしまうといったものでした。ガジェットのメインの機能はブログパーツに任せて、それをWebKitに丸投げしてしまうというアイデアが非常に面白いと思いました。
さっそく、インストールさせてもらいました!

苦労した点で、ブログパーツのキャプチャを取る部分で、OSの機能を利用してキャプチャした画像を加工するところと言っていたような気がします。ここはAIR 2.0になれば、

ネイティブプロセスの起動と相互通信

の部分が利用できるのではないかと思いました。

それと、今回プレゼンをされている方には、フリーランスエンジニアの方が多かったように思います。この辺も、非常に刺激になりました。

その他

会場の雰囲気はこんな感じでした。

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あと、休憩時間を利用して、プレゼントの抽選会があり、カレンダーがあたりました!

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イベント系では、なにかとプレゼントをもらったりするので、結構くじ運がある方なのかもしれません。

参加者全員にも、プレゼントがありました。

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AIR 2.0の新機能についてもそうなのですが、各種デモの内容、プレゼンの進め方、質疑応答など、勉強になることばかりでした。機会がありましたら、また、参加したいと思います!